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4 愉快なマークたち

ここでは、Summary モードでユーザが付けたり消したりできるマークについて 説明します。このマークは以下のように、行頭に付きます。(Mew が付けるマー クは日付の左に付くことに注意。)

D 03/12 Hidenori Ohta  今週末                    |日曜にストーンマジック
oM03/14 ももちゃん     能登の写真                |この前撮った写真を添付
* 03/15 Neat Sumikawa  Re: ワイン                |じゃぁ、水曜日に例の店

現在利用できるマークは以下の 6 つです。

U

未読マーク。

D

消去のマーク。

X

消去のマーク。

o

整頓、つまり、フォルダを移動させるマーク。

*

処理の対象とするマーク。

$

マークを一時的に待避するためのマーク。

マークを付けるだけでは、メッセージがなくなったりすることはありません。 ‘o’、‘D’、‘X’ といったマークを実際に処理するコマンドは、 ‘x’ です。マークを付けるのは気軽にできますが、‘x’ を押すとき は慎重にお願いします。

以下それぞれについて説明します。また、Mew が表示するマークについてもま とめます。


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4.1 未読 ‘U

以下のように設定すると、メッセージを一覧表示する際に、未読マーク ‘U’ がメッセージに付きます。

(setq mew-use-unread-mark t)

SPC’、‘n’、および ‘p’ などでメッセージを読むと ‘U’ マークは消えます。

この三つのコマンドは、通常 ‘*’ マーク、‘U’ マーク、およびマー クの付いていないメッセージを読み進みます。‘zSPC’ を押すと、これら は ‘*’ マークと ‘U’ マークの付いたメッセージのみを読み進めま す。これは、未読のメッセージを読み進める場合に便利です。もう一度 ‘zSPC’ を実行すると、対象とするメッセージが元に戻ります。

前のメッセージにマークを付けて、現在のメッセージに移動して来ると、 ‘U’ マークは消えます。‘SPC’、‘n’、および ‘p’ で移動し て来た場合は、このメッセージを読むことを意図しているはずですが、マーク を付けることで移動した場合はメッセージを読むことを意図していないかもし れません。その場合、‘U’ マークが消えると少し不便です。マークを付け ることで移動した際に、‘U’ マークを消したくないのであれば、以下のよ うに設定するとよいでしょう。

(setq mew-delete-unread-mark-by-mark nil)

以下に ‘U’ マークに関するコマンドをまとめます。

zSPC

SPC’、‘n’、および ‘p’ が読み進める対象とするメッセージ を反転させる。反転とは、「‘U’ マーク、‘*’ マーク、およびマー クなし」と「‘U’ マークおよび ‘*’ マーク」に対し、一方を他方へ 変えること。

M-u

U’ マークを付ける。


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4.2 消去 ‘D’、‘X

メッセージを消去するには、まず Summary モードで ‘d’ を押して、 ‘D’ マークを付けます。マークを付けただけでは何も起こらないので、間 違って ‘d’ を押しても大丈夫です。デフォルトでは、‘x’ を押すと ‘D’ マークの付いたメッセージがゴミ箱に移動します。

ローカル・フォルダのためのゴミ箱は +trash です。IMAP のためのゴミ箱は、 %trash です。

ゴミ箱の中のメッセージを実際に消去するには、以下の 2 つの方法があります。

  1. Summary モードで ‘D’ を実行する。
  2. ゴミ箱で ‘D’ マークを付けて、‘x’ を押す。

もう少し正確に言うと、ローカル・フォルダでは以下のルールが適用されます。 (‘mew-trash-folder’ の初期値は +trash。 ‘mew-trash-folder-list’ の初期値は ‘nil’。)

IMAP に対しては、‘mew-imap-trash-folder’ と ‘mew-imap-trash-folder-list’ に従って、同じ規則が適用されます。

すべての ‘*’ マークを ‘D’ マークに変換できれば、一度にたくさ んの ‘D’ マークを付けられて便利です。これには、‘md’ を利用して 下さい。

また、‘Md’ を使うと、現在のフォルダ内で同じ Message-Id: を持つメッ セージがある場合、1 つを残して他のメッセージに ‘D’ が付きます。

D’ マークに似たものに ‘X’ マークがあります。このマークの付け られたメッセージは、‘x’ を押した際に必ず消去されます。‘X’ マー クは、‘M-d’ で付けることができます。

mxM-d’ で、‘X’ マークが付いたメッセージだけを処理できます。 すべての ‘*’ マークを ‘X’ マークに変換するコマンドは、 ‘mM-d’ です。

以下に、‘D’ マークと ‘X’ マークに関するコマンドをまとめます。

d

D’ マークを付ける。

M-d

X’ マークを付ける。

md

*’ マークを ‘D’ マークへ変換する。

mM-d

*’ マークを ‘X’ マークへ変換する。

x

マークの付いたメッセージを処理する。

mxd

D’ マークの付いたメッセージのみを処理する。

mxM-d

X’ マークの付いたメッセージのみを消去する。

D

ゴミ箱の中のメッセージを全部消去する。

C-uD

指定されたフォルダのメッセージを全部消去する。


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4.3 整頓 ‘o

メッセージを整頓するには ‘o’ を押して、移動先のフォルダを入力し、 ‘o’ マークを付けます。移動先のフォルダは、賢く推測してくれるので、 ほどんどの場合はフォルダ名を入力する代わりに ‘RET’ を押すだけです。 "," で区切って複数のフォルダを入力することもできます。もちろん、 ‘TAB’ で補完できます。詳しくは See section 楽々整理整頓 を参照して下さい。

o’ マークの付いたメッセージの上で ‘o’ を押すと、移動先を追加 したり変更したりできます。また、実際の移動は ‘x’ と入力されたときに 実行されます。

複数のフォルダを指定し、移動させたときのことを考えましょう。ハードリンク の機能を持つファイルシステムを使っている場合、そのメッセージは最初のフォ ルダに移動され、その他のフォルダからはハードリンクが張られます。そうでな いファイルシステムの場合は、最初のフォルダに移動後、その他のフォルダへ複 製されます。

指定したフォルダが 1 つで、しかもそれが現在のフォルダである場合、整頓し てもなにも起こりません。指定したフォルダが複数で、現在のフォルダが含まれ る場合、現在のフォルダ内での番号を保ったまま、その他のフォルダからハード リンクが張られるか、その他のフォルダへ複製されます。

o’ に似ていますが、かならず現在のフォルダも候補として提示する ‘c’ というコマンドも用意されています。

以下に、‘o’ マークに関するコマンドをまとめます。

o

o’ マークを付ける。

c

o’ マークを付ける。推測したフォルダに加えて、現在のフォルダも候補 として提示する。

x

o’ マークの付いたメッセージを移動させる。

mxo

o’ マークの付いたメッセージのみを移動させる。他のマークは処理しない。

C-umxo

o’ マークの付いたメッセージの中で、現在のメッセージと同じ移動先を 持つもののみを移動させる。


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4.4 対象 ‘*

後から読み返したいメッセージには、‘*’ で ‘*’ マークを付けて下 さい。また、選択コマンド ‘?’ を使うと、入力した条件にマッチするメッ セージに ‘*’ マークが付きます(詳しくは、See section 検索 を参照して下さい)。 ‘N’ や ‘P’ で ‘*’ マークの付いたメッセージに移動し表示で きます。

以下に、‘*’ に関連するコマンドを示します。

*

*’ マークを付ける。

N

下方向の ‘*’ マークの付いたメッセージへ移動し表示。

P

上方向の ‘*’ マークの付いたメッセージへ移動し表示。

ma

マークの付いていないメッセージすべてに ‘*’ マークを付ける。

mr

入力した正規表現にマッチしたメッセージに ‘*’ マークを付ける。

*’ マークは、複数のメッセージを処理するためにも利用します。 以下に複数のメッセージを処理するコマンドを示します。

F

*’ マークの付いたメッセージを MIME 形式で転送するための草稿を準備。

J

大きなメッセージは Message/Partial として複数に分割されている場合がある。 これらのメッセージには、Mew によって ‘P’ マークが付けられている。こ こで、ユーザがそれらのメッセージに ‘*’ マークを付け、このコマンド を実行すれば、元のメッセージが復元される。

mI

*’ マークの付いている一部だけが取得されたメッセージ群(‘T’)を 取得する。

C-umI

mI’ を実行する。

M-b

*’ マークの付いたメッセージに格納されているメッセージを取り出す。

M-\

*’ マークの付いたメッセージを引数として、外部コマンドを起動する。

M-t

*’ マークの付いたメッセージを "uudecode" する。

M-t’ では、‘*’ マークの付いたメッセージがきちんと分割順になっ ている必要があります。順番がくるっているなら、‘S’ でソートするとよ いかもしれません。


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4.5 待避 ‘$

たとえば ‘/’ などを使いパターンに合致したメッセージに ‘*’ を 付けることを考えて下さい。‘*’ マークの付いたメッセージがすでにある なら、これらのメッセージは ‘/’ の結果と混ざってしまいます。そこで、 現在の ‘*’ マークを一時的に保存したくなります。

この目的のために、待避マーク ‘$’ が提供されています。典型的な 使い方は、以下のようになります。

  1. m$’ で ‘*’ マークを一旦 ‘$’ マークに待避
  2. /’ などで ‘*’ マークを付け、‘*’ マークのついたメッセージを処理
  3. U*’ で ‘*’ マークを消去
  4. m*’ で ‘$’ マークを ‘*’ マークへ戻す

$’ マークに関するコマンドを以下にまとめます。

m$

*’ マークを ‘$’ マークへ変換。

m*

$’ マークを ‘*’ マークへ変換。


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4.6 マークの消去

o’ マークや ‘D’ マークが付いたメッセージは、マーク実行コマン ド ‘x’ を押さない限り処理されません。よって、‘x’ を押す前に、 マークを取り止めるコマンド ‘u’ でマークを消せば、誤ってメッセージを 消すことはありません。

以下にマークを消去するコマンドをまとめます。

u

現在のメッセージのマークを消す。

U

入力したマークが付いているすべてのメッセージのマークを消す。

$’ マークを使って ‘*’ マークを待避し、なんらかの操作をし、元 に戻す方法は、目に見えるので分りやすいです。しかしながら、‘$’ マー クが付いているメッセージは、マークが付いているので目的の操作の対象外に なるかもしれません。

このため ‘U*’ で消去した ‘*’ マークを復活させるコマンドがあり ます。それは、‘M*’ です。この方法は、復活できるマークは目に見えな いので分りにくいかもしれません。しかしながら、マークが消えているので、 そのメッセージは確実に目的の操作の対象になります。

M*

一番最後の ‘U*’ で消した ‘*’ マークを復活させる。


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4.7 マークの変換

マークには強さのレベルがあります。同じレベルのマークは上書きできます。 強いマークは弱いマークを上書きできます。

マークを強い順に示します。

o’、‘D’、‘X

新たにマークしたときは、次のメッセージを表示。上書きした場合は、その行に 留まる。

*’ と ‘$

マークを付けた後は、その行に留まる。

U

マークを付けた後は、その行に留まる。

強いマークを付けた後にカーソルが動く方向については、See section Summary mode を参照して下さい。

マークは以下のように交換できます。

m$

*’ -> ‘$’ :: ‘*’ マークを一時的に保存。

m*

$’ -> ‘*’ :: ‘*’ マークを元に戻す。

ms

$’ <-> ‘*

mM-u

*’ -> ‘U’ :: 選択コマンド ‘?’ で選んだメッセージを未読 にするときに便利。

md

*’ -> ‘D’ :: 選択コマンド ‘?’ で選んだメッセージを消去す るときに便利。

mM-d

*’ -> ‘X’ :: 選択コマンド ‘?’ で選んだメッセージを消去す るときに便利。

mo

*’ -> ‘o’ :: 選択コマンド ‘?’ で選んだメッセージをあるフォ ルダに移動させる場合に便利。

mc

*’ -> ‘o’ :: 選択コマンド ‘?’ で選んだメッセージをあるフォ ルダにコピーする場合に便利。

e

最初に入力したマークを次に入力したマークへ変換する。ただし、‘o’ マー クは対象外。


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4.8 IMAP サーバとのマークの整合性

Mew では、以下のマークに対し、IMAP サーバと整合性を確保できます。

U

メッセージを読んだか否か。IMAP のフラグは \Seen。通常は %inbox のみで有 効。

*

注目しているメッセージ。IMAP のフラグは \Flagged。

オフラインの操作を許すために、Mew ではユーザが動作を起こすたびに IMAP サーバとマークの整合性を取ります。定期的に整合性を取ることはしません。 Mew がマークの整合性を取る方法を以下に示します。

  1. s’ + ’update
  2. x
  3. s’ + ’sync

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4.9 IMAP のためのマークのオフライン処理

IMAP ユーザは、フォルダ A のメッセージをキャッシュし、出先で ‘o’ マークや ‘D’ マークを付け、その場でそれらのマークを処理したくなる ことがあります。この場合、その後ネットワークに接続したときに、それらの 処理が IMAP サーバに反映されて欲しいと思います。

通常 IMAP では、メッセージをフォルダ A からフォルダ B へ移動させた場合、 フォルダ A にキャッシュされているそのメッセージを削除し、IMAP サーバから ネットワークを通じ、フォルダ B へそのメッセージをキャッシュし直す必要が あります。なぜなら、フォルダ A にキャッシュされているメッセージに付随す る IMAP の情報は、フォルダ A 内でのみ有効だからです。

出先でフォルダ A のメッセージをフォルダ B へ整理したとしましょう。仮に、 そのメッセージをフォルダ B で読むためには、ネットワークに接続してその処 理を IMAP サーバに反映し、IMAP サーバから取り直さないといけないとすると 不便です。欲を言えば、出先でフォルダ B へ整理したメッセージは、IMAP サー バから取り直さなくとも、フォルダ B へ移動すれば読めるようになっていて欲 しいと思います。

Mew では、メッセージ処理を後から IMAP サーバへ反映することと、IMAP サー バからメッセージを再取得しなくても移動先のフォルダでメッセージを読めるこ との両方を実現しています。ネットワークに接続していない状況で、マークを処 理するには、‘lx’ を使用して下さい。‘lx’ を実行すると、以下の処 理がなされます。

  1. o’ マークや ‘D’ マークのついたメッセージがフォルダ A からなく なる。
  2. この処理はメッセージ形式で、%queue に溜る。
  3. o’ マークのついたメッセージは、ローカルでフォルダ B へ移動され、無 効なメッセージとして扱われる。

無効なメッセージとは、読むことはできるが、‘o’ マークや ‘D’ マー クをつけられないものをいいます。無効なメッセージには、‘#’ マークが 付いています。‘g’ を使って、フォルダ B へ行くと、無効なメッセージ の一覧が自動的に表示されます。

ネットワークに接続した後に、%queue に溜っている処理を IMAP サーバに反映さ せるには、%queue で ‘C-cC-c’ と入力して下さい。

IMAP サーバに処理を反映した後に、フォルダ B で ‘s’ を押すと、無効な メッセージが削除され、有効なメッセージがキャッシュされます。


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4.10 Mew が表示するマーク

以下に Mew が表示するマークをまとめます。

M

マルチパートを表すマーク。See section MIME を表示する を参照のこと。

-

Multipart/Alternative を表すマーク。See section MIME の解析を制御する を参照のこと。

T

メッセージが切り詰められたことを表すマーク。See section メッセージの取得 を参照のこ と。

S

署名を表すマーク。See section 暗号メールや電子署名を表示する を参照のこと。

E

暗号化を表すマーク。See section 暗号メールや電子署名を表示する を参照のこと。

P

分割されていることを示すマーク。See section 対象 ‘* を参照のこと。

#

メッセージが無効であることを示すマーク。See section IMAP のためのマークのオフライン処理 を参照のこと。


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