転けつまろびつ NetBSD

作者:山本和彦
作成:2004/01/16
更新:2006/10/02


NetBSD の達人達にアプリケーションの質問をしても、 「カーネルにエクスタシーを感じるたちなので、アプリのことはよく分らない」と言われてしまう。^^; 実際、pkgsrc で入れたアプリケーションがどうやれば動くのかの情報はあまり存在しない。 というわけで、僕が転けつまろびつ pkgsrc を使っている話をまとめておこうと思う。

僕の環境はこうだ:

おしながき:


Xtt

XFree86 ver 4.3.0 以降では Xtt が簡単に使える。 これで、Emacs 21 で TrueType が利用できるようになる。設定方法は以下の通り。

(1) TrueType フォントのインストール

TrueType フォントを "~/.fonts" にコピー。 (Xft を使う可能性もあるので、ディレクトリはこれにすること。) そして、mkfontscale と mkfontdir をこの順に実行する。

% cd
% mkdir .fonts
% cd .fonts
% cp SOMEWHERE/*.ttf SOMEWHERE/*.ttc .
% mkfontscale
% mkfontdir

(2) /etc/X11/XF86Config の設定

XF86Config で FontPath を設定し、 xtt (あるいは freetype) モジュールをロードする。

Section "Files"
        FontPath     "/home/user/.fonts/"
EndSection
Section "Module"
        Load  "xtt"
EndSection

(3) 動作確認

次に、fc-cache を実行する。 これで、"~/.fonts" 以下のフォントが Xft で利用できるようになる。 (root での fc-cache も必要かも。) ここで XFree86 を起動し直せば、TrueType フォントが利用できるようになっている。


firefox

firefox 1.5 は、 www/firefox-bin の Linux エミュレーションをインストールしている。 加えて www/firefox-bin-flash をインストールすれば、 flash が使えるようになる。

# make MOZILLA_USE_LINUX=YES install

firefox 1.0.1 から GTK2 が必須になり Xft を使うので、 Xtt のところで説明した fc-cache を忘れずに。

以下 Tips:

about:config
network.enableIDN = false
keyword.enabled = true
keywordURL = http://www.google.com/search?btnI=I%27m+Feeling+Lucky&ie=UTF-8&oe=UTF-8&sourceid=firefox&q=

Emacs

率直に言って、Emacs 20.7 や Emacs 21.4 を使っているなら、 Emacs current (22.0.50) を使う方がいい。 Unicode/UTF-8 は標準でついてくるので、 Mule UCS はもう不要だ。

2005年12月11日に CVS へのアクセス方法が変った。 現在では、以下のようにすれば、CVS ツリーを取ってこれる。

% cvs -d:pserver:anonymous@cvs.sv.gnu.org:/sources/emacs login 
CVS password: (単に RET)
% cvs -d:pserver:anonymous@cvs.sv.gnu.org:/sources/emacs co emacs

Emacs current は、何も考えずに "./configure" すればコンパイルできる。 (ええ、頑張りました。:-)。

pkgsrc から入れた Emacs と共存させたいなら、 prefix を指定すればいいだろう。たとえば、以下のように。

% ./configure --prefix=/usr/local/emacs-current

インストールするファイルは、すべて prefix で指定したディレクトリ以下に入る。 削除したくなったら、このディレクトリを rm -rf すればよい。


ghostscript

print の下の ghostscript がバージョン 6 で、ghostscript-gnu がバージョン 8 だ。

バージョン 6 は、vflib を利用して日本語を表示する。 単に print/ghostscript をインストールすればよい。

バージョン 8 では、Adobe の CID というフォント機能が実装されている。 TrueType から CID へ変換する方法を指示すれば、 TrueType を使って日本語が表示できる。 インストール方法は以下の通り。

(1) 以下の pkgsrc を入れる。

print/ghostscript-gnu

(2) /usr/pkg/share/ghostscript/8.15/lib/cidfmap に以下を追加。 丸かっこ内は、好きなフォントのファイル名を書く。

/Ryumin-Light << /FileType /TrueType /Path (msmincho.ttc) /SubfontID 0 /CSI [(Ja
pan1) 4] >> ;
/GothicBBB-Medium << /FileType /TrueType /Path (msgothic.ttc) /SubfontID 0 /CSI 
[(Japan1) 4] >> ;

(3) /usr/pkg/share/ghostscript/fonts で、上記のフォントファイルへリンクを張る。


TeX

print/texfamily は、すでに管理されてない。 代りに print/ja-ptex をインストールするとよい。 依存してる teTeX のバージョンは、ようやく 2 から 3 になり、 素直にインストールできるようになった。

インストールの後は、vfxdvi のための設定が必要になる。 /usr/pkg/share/VFlib/2.24.2/vfontcap に以下のようなエントリを作る。 (この設定の他に min や goth のエントリがあれば、コメントアウトすること。)

min|min5|min6|min7|min8|min9|min10|min12|min17|Mincho Font:\
        :ft=freetype:\
        :ff=/path/msmincho.ttc:
goth|goth5||goth6|goth7|goth8|goth9|goth10|goth12|goth17|Gothic Font:\
        :ft=freetype:\
        :ff=/path/msgothic.ttc:

また、dvipdfmx の設定ファイルを書き換える必要がある。 書き変えるのは、/usr/pkg/share/texmf-local/dvipdfm/config にある 2 つのファイル。

rml H Ryumin-Light
gbm H GothicBBB-Medium

なお、昔とはコマンド名が変っている。 詳しくは、ja-ptex/MESSAGE を見て欲しい。


Gnome 2

Gnome をインストールしたいんだけど、x11 の下を見ても、 どの pkgsrc を入れればいいのか分らない。 なんと、pkgsrc には meta-pkgs というディレクトリがあって、 そこに gnome がある。 そこで make install すればよい。

Gnome 2 はたくさん pkgsrc をインストールするので、 メッセージを見逃してしまうが、 fc-cache を必ず一回実行すること。 これで、"~/.fonts" 以下のフォントが Xft で利用できるようになる。 (root での fc-cache も必要かも。)

あとは、~/.xinitrc に "exec gnome-session" と書き startx すれば動く。

Gnome を ThinkPad で使っていると、リズームができない。 原因は、スピーカーを open しているからと判明。 右上のスピーカーを削除すれば、リズームできるようになった。\^^/ (スピーカーの上で右クリックして、Remove を選ぶ。)


mplayer (音声と動画)

昔はいろいろ問題があったが、現在ではまったく問題がなくなっている。 .rm の多くも問題なく再生できる。

ちなみに、mms:// をファイルに落すには、 -dumpstream オプションを使うとよい。

% mplayer -dumpstream mss://example.com/a.wmv
% mv stream.dump a.wmv

今は昔:


gxine (音声と動画)

"xine" は、音声と動画を再生するツールである。 ライブラリとユーザインターフェイスに分離されていて、 前者を xine-lib と言う。 後者には、xine-ui (コマンド名は単に "xine") や GTK ベースの "gxine" がある。

"xine" をインストールするには、multimedia/xine-ui、 "gxine" をインストールするには、multimedia/gxine をインストール。 "xine" は、大量の shared memory を使うので、 カーネルで shared memory を増やす必要がある。 たとえば、以下をコンフィグファイルに入れて、 カーネルを再コンパイル、インストール後、リブートする必要がある。

options SHMMAXPGS=32768

xine/gxine では、映画の入った DVD を再生することもできる。 まず、DVD の暗号化を解除できるように misc/libdvdcss をインストール。 xine/gxine は libdvdcss を動的に探すので、xine/gxine の再コンパイルは不要。

次に、~/.xine/config を以下のように変更する。

input.dvd_device:/dev/cd0a
input.dvd_region:2

そして、"chmod o+rw /dev/cd0a" を実行。 これで、ユーザレベルでも DVD アクセスできるようになる。 gxine の "File" メニューから "DVD" を選択すれば、 DVD が利用できる。

CD の再生はできない。 これは xine-lib に NetBSD 用のコードがないためだ。 NetBSD には CD のあるフレームをユーザ空間に読み込む ioctl がないようなので、 実装は無理かもれれない。


StarOffice

売り物の StarOffice は、 Linux エミュレーションでちゃんと動く


gphoto2

僕は Canon PowerShot S45 というデジカメを持っている。 以前、gphoto2 を使い USB ケーブルで画像と取り込もうとしてもうまくいかなかった。 最近、思い出して試してみると、できるようになっていた。

Canon PowerShot S45の通信の設定を「PTP」にすると動かないようなので「標準」にする。 すなわち、MENU → 道具のアイコン → 通信設定 とたどって、「標準」を選ぼう。

次に、graphics/gphoto2 を make install。

再生モードのデジカメを USB ケーブルでつなぎ、 root で gphoto2 --get-all-files とすれば、 画像がカレント・ディレクトリに取り込まれる。